成分Q&A
最近は、化粧品の表示成分をチェックしてから選ぶ方も増えています。
でも、成分名の有無や「たくさん入っていそうかどうか」だけでは、そのコスメが自分の肌に合うかどうかまでは分かりません。
大切なのは、よく耳にする成分が「どんな成分で」「何のために入っていて」「本当に“多ければ多いほど良い”のか」を、ざっくりとイメージできるようになること。
ここでは、人気の4成分 ― セラミド、ナイアシンアミド、トラネキサム酸、CICA(ツボクサエキス)について、3つの素朴な疑問に絞ってお答えします。
セラミド Q&A
Q1. セラミドってどんな成分?
セラミドは、肌のいちばん外側にある「角層」のすき間を埋めている脂質のひとつで、細胞と細胞をつなぐ“セメント”のような役割をしています。
水分をしっかり抱え込みながら、外からの刺激が入り込むのを防ぐ、肌のバリア機能の要となる成分です。
Q2. 何のために入っているの?
乾燥やエアコン、年齢によるバリア機能の低下などで不足しがちな「角層のうるおい」を補うために配合されています。
セラミドが十分に働いていると、水分が逃げにくくなり、カサつき・粉ふき・細かいシワ・ピリピリ感といったトラブルを起こしにくくなります。
Q3. セラミドは“多ければ多いほど”いいの?
数字が大きければ良い、という単純なものではありません。
ヒト型(人の皮膚に近い構造)のセラミドかどうか、何種類かをバランスよく配合しているか、洗いすぎで自分のセラミドまで落としていないか、といった「全体の設計」が大切です。
乾燥しやすい・敏感になりやすい方は、「セラミド配合」であることを一つの目安にしつつ、実際につけてみて心地よく使えるかどうかも一緒に確かめてみてください。
ナイアシンアミド Q&A
Q1. ナイアシンアミドってどんな成分?
ナイアシンアミドは、ビタミンB3の一種で、スキンケアでは「多機能型の働き者」として注目されている成分です。
ハリ・シワ、くすみ、皮脂バランスなど、複数の肌悩みに横断的に関わることが特徴です。
Q2. 何のために入っているの?
コラーゲン産生やバリア機能のサポート、メラニンの動きに関わる経路へのアプローチなどが報告されており、エイジングケアやくすみケア、毛穴ケアなど幅広い目的で配合されています。
そのため、美容液からクリームまで、さまざまなアイテムの「キープ成分」として使われることが増えています。
Q3. ナイアシンアミドも“濃ければ濃いほど”いい?
一定以上の濃度になると、効果の伸びが小さくなったり、肌質によっては刺激やほてりを感じる場合もあります。
「自分の肌が心地よく使える濃度」で、数週間〜数カ月じっくり続けることが大切で、高濃度だけを追いかける必要はありません。
トラネキサム酸 Q&A
Q1. トラネキサム酸ってどんな成分?
トラネキサム酸は、もともと医療現場で使われてきたアミノ酸由来の成分で、日本では肝斑やしみの治療にも用いられてきました。
スキンケアでは、美白有効成分として医薬部外品(薬用化粧品)に配合されていることが多い成分です。
Q2. 何のために入っているの?
肌の中でメラニンを増やすように働きかける“炎症系のシグナル”にブレーキをかけることで、シミ・そばかす・くすみ・肝斑などの色ムラを防ぐ目的で使われます。
日焼けや摩擦など「見えない炎症」が続きやすい現代の生活環境では、肌のトーンを整えたい方の心強い味方とされています。
Q3. トラネキサム酸は“たくさん入っていれば”効きが良い?
医薬部外品としては、有効成分の配合量に決められた範囲があり、その基準に沿って処方されています。
表示された濃度以上を求めるよりも、「毎日コツコツ続けること」と「日焼け止めや摩擦対策とセットで使うこと」の方が、結果的には近道になります。
CICA(ツボクサエキス) Q&A
Q1. CICAってどんな成分?
「CICA」は成分名そのものではなく、ツボクサというハーブから抽出したエキス(ツボクサエキス/センテラアジアチカエキスなど)の総称として使われる呼び名です。
ツボクサエキス自体は、アーユルヴェーダや中国・韓国などで古くから皮膚ケアに用いられてきた歴史があり、何十年も前から化粧品に配合されてきた「伝統的な美容保湿成分」の一つです。
Q2. 何のために入っているの?
ツボクサ由来の成分(アジアチコシド、マデカソシドなど)は、抗炎症・皮膚修復・コラーゲン産生のサポートなどに関わることが報告されており、肌荒れ防止や鎮静、赤みケアを目的に配合されます。
敏感肌・ゆらぎ肌向けのアイテムや、ピーリング・レチノールなど“攻めのケア”と組み合わせて使う「守り役」としても人気です。
Q3. CICAは“たっぷり入っていれば安心”と言える?
CICA(ツボクサエキス)は、あくまで肌を落ち着かせるサポート役で、それだけを高配合すればすべての肌荒れが防げるわけではありません。
洗浄が強すぎないか、セラミドなどの保湿・バリア成分が入っているか、紫外線や摩擦、睡眠不足など生活習慣が整っているかといった“土台”と組み合わせてこそ、本来の良さを発揮しやすくなります。
成分表を見るときの小さなコツ
成分の名前や濃度の数字は、分かりやすい目印にはなりますが、それだけで使い心地や仕上がりまで判断することはできません。
同じ成分でも、「どのくらいの量を入れているか(濃度)」と、「一緒にどんな油分・保湿剤・水のバランスで作っているか」によって、軽いジェルにも、こっくりしたクリームにも姿を変えます。
だからこそ、成分名だけに振り回されすぎず、「成分」と「実際につけたときの心地よさ」の両方を手がかりに、自分の肌に合う一品を選んでみてください。
